@ 冬のバンクーバー  
     
A レインツリー・ウィスキジャック・リゾート・クラブ  
     
B スキーリゾート・ウィスラーの楽しみ  
     
  C 幻想的な夜のクロスカントリースキー  
     
  D ネオンきらめくウィスラービレッジ  
     
  E 怪我にご注意!  
     
◇ その他、一般情報  
     
     
     
@ 冬のバンクーバー
   スキー大好き人間にとって、カナダ(ウィスラー)は憧れの地である。ウィスラーで1週間くらい滞在して、スキー三昧の生活をおくれたらどんなに素晴らしいか?
これは若かりし頃の私の夢であった。50代半ばになった私は、今ではスキーへの情熱はだいぶ冷めてきた。しかし、ウィスラーへの憧れは消えていない。そこで、2006年の1月下旬、私はスキーをかついでカナダへ旅立った。

 ウィスラーはバンクーバーの北120qの所にある北米最大のスキー場である。スケールの大きさは志賀高原の約8倍。標高2000m級のウィスラー山とブラッコム山の2つの山の斜面に合計200近いコースがある。とてつもなく大きい。1週間滞在しても全コース滑降は難しい。期待が膨らむ。

 バンクーバーは通り過ぎるに忍びない。私はウィスラーに入る前日、バンクーバーに泊まることにした。選んだホテルはバンクーバーの中心、ロブソン通りに面して建つ高層ホテル「エンパイアー・ランドマーク・ホテル」である。

 1月下旬のバンクーバーは暗くどんよりした厚い雲がたちこめ、冷たい雨が降っていた。38階の私の部屋のバルコニーからのイングリッシュベイの眺めもいかにも暗い。(写真1)ホテルの人に聞いてみると30日間連続雨だと言う。
冬のバンクーバーは雨期なのである。さらに、樺太の中央と同じくらいの緯度にあるので、日暮れは早く、日の出は遅い。よって、1日中暗い雰囲気である。これには正直参った。

 私は今までに何度もバンクーバーを訪れたが、いつも空がさわやかに晴れわたった夏期のシーズンであった。冬のバンクーバーは天気が悪く、全く観光旅行する気にならない。よって、この時期のホテル代金は激安である。

 私の泊まった部屋は広々としたツインルーム(高層階・海側)であったが、ルームチャージ代は約9000円くらいであった。5月からバンクーバーのホテル代は倍以上に跳ね上がる。

 
     
A レインツリー・ウィスキジャック・リゾート・クラブ
   2006年1月27日(金)、私はウィスラーのコンドミニアム「ウィスラー・タウンプラザ」にチェックインした。(写真2)私の部屋はウィスラーヴィレッジの通りに面した4階のコーナーにある450号室であった。

 部屋に入った瞬間、暖炉のあるリビングルームに驚かされる。(写真3)ただし、この暖炉はガスの小さな種火がついたインテリヤ用である。ダイニングテーブルはディナーの準備をしてゲストを待っている。(写真4)ベッドルームはやや狭いがクイーンサイズのダブルベッドが可愛らしい。(写真5)そして大型の冷蔵庫、洗濯機、フル装備のキッチン。コンドミニアムとして十分な設備である。

 部屋からウィスラーのスキー場も見える。(写真6)周りにはショップやレストランがあり歩いてどこでも行ける。今日からこの部屋に1週間滞在できると思うと自然と喜びが沸き上がってくる。
私はRCI海外交換を利用したので、宿泊代として3万円支払っただけである。再び感じたRCIの凄さ、しかし、今回はこの部屋にたどり着くまでに少々苦労した。

 RCIを利用して海外のリゾートに出かける場合、当然ながら自分で現地のホテルまでたどりつけなければならない。これが結構苦労する。今回、私は大きなスーツケース1個とスキーをかついでウィスラーまで行ったのでなおさらである。RCI利用でウィスラーに行こうとする人のために少し詳しく書く。

 私は朝早くバンクーバーを出発し、2時間半のバスの旅をへて、昼頃にはウィスラーに着いた。まずはバス停の前にある案内所へ行き、私の宿泊地「ウィスラー・タウンプラザ」の場所を聞く。
そしたら「ピナクルホテルの1階へ行け」という返事である。そこで、ピナクルホテルを探しながら、雪道を大きな荷物を持って歩いて移動した。15分くらいかけてやっとホテルについた。(タクシーを使うには近すぎる)やれやれと思ったが、そこはウィスキジャック・リゾートのチェックインオフィスだった。

 そこでチェックインを済ませ、鍵をもらったのであるが、私の部屋は「ディヤーロッジ」だと言う。そして、タウンプラザ周辺の地図が渡された。幸い歩いて行ける範囲内であったが、再び大きな荷物をかつぎながら雪道を歩かされた。このディヤーロッジを見つけるのも苦労した。

 タウンプラザというのはウィスラービレッジの北にある地下駐車場周辺のショップ・ホテル街の総称で「タウンプラザホテル」があるわけではなかった。さらに、タウンプラザ周辺に加盟リゾート施設として「ディヤーロッジ」「ベヤーロッジ」「イーグルロッジ」があり、中規模のコンドミニアム群を構成している。各ロッジの入り口に小さな標識があるだけなので、非常に見つけにくい。

 私は、昼頃にはもうウィスラーに到着していたので、ゆっくりホテル探しができたが、もし、夕方ウィスラーに着いたら大変な目に遭っていたのでは…と想像する。

 ウィスラーにはRCI加盟リゾートが沢山あるが、その大半にウィスキジャックという名前がついている。私の宿泊したコンドミニアムも「ウィスキジャック・ウィスラー・タウンプラザ」である。
ウィスキジャック・リゾートはウィスラー内に17カ所の違ったホテル・コンドミニアム(の一部)を管理運営しており、ピナクルホテルの1階でウィスキジャック・リゾート全体のチェックインを取り扱っている。

 ゲストの全員がここでチェックインを済ませ、その後、17カ所のリゾートに別れていく訳である。荷物が沢山あったり、場所が分からなかったら迷わずタクシーを呼んだ方がいいと思う。

 尚、ウィスキジャックは「レインツリーバケーションクラブ」傘下に入っているのでレインツリー・ウィスキジャックとも呼ばれる。
レインツリー傘下には私がメキシコ(カンクン)でクラブ訪問をした「クラブ・レジーナ・カンクン」も入っている。

 
     
B スキーリゾート・ウィスラーの楽しみ
     1月28日(土)曇り時々雪。部屋で軽く朝食を済ませ、早速スキー場に飛び出して行く。
 ウィスラービレッジの奥まった所に高速ゴンドラの乗り場がある。(写真7)正面のゴンドラはブラッコム山へ、右奥のゴンドラはウィスラー山へと続く。両ゴンドラの起点であるこの界隈にはレストラン、ショップ、ホテルが密集しいつも賑わっている。スキー・スノーボードのレンタルショップも沢山あるので、ここで借りれば非常に便利である。

 ウィスラーにしてもブラッコムにしても、ゴンドラの終点から先に本格的な滑走コースがある。森林限界を超えた山頂付近(写真8)は全面深い雪で覆われ、自分の好きなシュプールが描ける。しかし、全く圧雪していないので腰までもぐる深雪に苦労する。(写真9

 ビレッジまで何通りものロングコースが続く。(写真10)途中で何度も休憩し、カナダの大森林を楽しむ。そして、麓に近づくと古城のようなホテルが見え始め、(写真11写真12)ここがウィスラーであると実感する。

 それにしても天気が悪い。1週間滞在したにもかかわらず快晴の日はゼロ。連日、ウィスラー上空は厚い雲に覆われ雪、雪、雪。そして時々雨。山頂付近はパウダースノーが降っていても、滑り下りている内にベタ雪になり、ビレッジ付近では雨になることもしばしばである。

 アラスカ海流という暖流の影響で冬のウィスラーは暖かい。志賀高原の方がはるかに寒く雪質が良い。さらに志賀高原の方がゲレンデ整備もいい。ウィスラーは巨大すぎて、一部のメインコースしか圧雪していない。後は自然のままなのでタフなスキーが要求される。これでは50代後半にさしかかったおじさんには辛い。

 さらに、ウィスラーのリフト券(1日)は異常に高い。税金を含めて80カナダドルくらいする。円安カナダドル高の影響(1カナダドル=約100円、2006年1月)もあって、日本円にすると何と約8000円にもなる。これでは毎日スキーをすると懐にこたえる。

 
     
C 幻想的な夜のクロスカントリースキー
   スキーをしなくても他に楽しみがあるのがウィスラーのいいところである。私は、連日の悪天候とリフト券が高いのが嫌になり、ある日、地元の施設である「メドウパーク・スポーツセンター」に遊びに行った。

 25m6コースある本格的温水プール、子供用プール、ジャグジー、最新のマシンが揃っているトレーニングルーム、そして、アイススケートリンクまである。これらが大きなビルの中にある。カナダの大森林に降る雪を眺めながら温水プールで泳ぐのは格別である。ここで1日遊べる。入場料も1000円未満である。

 ゲレンデから一歩外れたウィスラーの林道を爆音をあげてスノーモービルが走り抜けて行く。私はやらなかったが、ガイドを先頭にしたスノーモービルツアーもある。これに参加すればカナダの冬の大自然をより深く味わえる。

 私が体験したのはクロスカントリー・スキーである。ウィスラービレッジの北のはずれからシャトー・ウィスラーへ行く途中にクロスカントリー全般を取り扱う会社「クロスカントリー・コネクション」(http://www.crosscountryconnection.bc.ca)がある。

 ここで私は2時間のクロスカントリー・スキーツアーに入った。(参加費はクロスカントリー用スキー一式のレンタル代、講習代込みで約90カナダドル、約9000円)平日の午後だったので客は私1人だけだった。最初30分くらい、カナダ人の講師のイアンさんからマンツーマンで歩行の仕方等の実地講習を受け、その後「ロストレイク」周辺の道を2人でゆっくり散策した。

 途中、湖畔のログハウスで休憩をとり暖炉のまわりで彼とお喋りをした。30代後半の彼は、バンクーバー島のナナイモ出身で、1児の父。クロスカントリーのインストラクターであると共にシャトー・ウィスラーのレストランのマネージャーもしていると言う。

 2時間のツアー終了後も自由に滑っていいということだったので、今度は1人でロストレイク周辺のトレイルを散策した。地図を片手に脇道に入ったり、大回りしたり、突然見つけたカフェでコーヒータイムを取ったり、実に楽しかった。

 冬の日暮れは早い。午後4時過ぎになると辺りは暗くなる。少し不安になってきて脇道からロストレイクの周回道路に戻ってみて驚いた。何と街路灯が赤々と点灯しているではないか…。さらに、夜になってから続々とクロスカントリーをやりに人々がトレイルに入ってくる。そして、通りすがりにはお互い声を掛け合う。少しも寂しくない。

 粉雪がしんしんと降る中で、赤い灯火に導かれ夜の湖畔を散策する。幻想的な雰囲気の中、クロスカントリースキーで上ったり、滑り下りたり、ひたすら歩いたり……。日本ではできない貴重な体験である。ウィスラー滞在中に1度はクロスカントリーに挑戦してみては如何でしょうか?

 
     
D ネオンきらめくウィスラービレッジ
   夜のウィスラービレッジは一見の価値がある。まるで毎日クリスマスのようである。ビレッジのメイン通りには大きなスキーヤー・スノーボーダーのネオンが掲げられ、街路樹の周りには小さな電球が散りばめられて、宝石のように輝く。そして、所狭しと並んだショップやレストランの明かりは深夜まで消えず、人通りも絶えない。

 私の宿泊した「ディヤーロッジ」にはレストランもショップもない。1階に簡素な受付があるだけで、日本のフル装備のリゾートクラブと比較するとマンションに近い。実は、ウィスラーのリゾートクラブはそれでもいいのである。

 ディヤーロッジから一歩外へ出ると、ありとあらゆる世界の料理店があなたを待っている。地元のカナダ料理はもとより、フレンチ、イタリアン、ステーキハウス、中華料理、日本料理、その他、合計100店舗近くある。

 高級レストランからテイクアウトショップまで選り取りみどりである。スターバック等コーヒーショップも何カ所もある。さらに大型のスーパーも近くにあり、食料品等の買い出しができる。牛肉やサーモンをここで買って、部屋で調理すれば食費はかなり安くすむ。

 たまには高級ホテルで優雅にディナーを取ってもいい。ウィスラービレッジ・ゴンドラ乗り場のすぐ横に『 ウエスティンリゾート&スパ・ウィスラー』がある。一歩ホテルの中に踏み込むだけで高級感が感じられる。アッパービレッジの『フェアーモント・シャトーウィスラー』も素晴らしい。これらの高級ホテルでゆっくり食事ができるのもウィスラーの魅力の1つである。

 若者だけではなく、子供も老人も、あらゆる世代の人々がウィスラーに集まり、飲んで食べてスキーバカンスを楽しんでいる。今回のウィスラー滞在は、私の期待が大きかった分、がっかりする場面も多かった。しかし、たった1回の経験でウィスラーの評価をするのは無謀であるので、次回は時期を変えて再度挑戦してみよう。

 ウィスラーにはRCI加盟のコンドミニアムが沢山あるので、意外と簡単に交換が成立するのかも知れない。是非、一度、あなたもウィスラーへ!

 
     
E 怪我にご注意!
   スキーには怪我がつきものである。無謀なスキーをしなくても転び方が悪ければ簡単に怪我をする。RCI交換利用で海外へスキーに行った場合、助けてくれる添乗員はいない。怪我をしてもすべて自分で対処しなければならない。そこで、ウィスラーで怪我をした場合の対処方法を記しておこう。

(1) タウンプラザ・メディカルクリニック Tel:604-905-7089
 私が宿泊したディヤーロッジの1階にあるクリニック。無休で予約もいらないので体調不良・怪我等の場合、気楽に行ける。ただし、骨折等の重傷の場合はウィスラービレッジの北のはずれにある病院(ウィスラー・ヘルスケアーセンター Tel:604-932-4911)に直行である。

(2) ジャパナダ・エンタープライズ  Tel:604-932-2685
 ウエスティンリゾート&スパ・ウィスラーの中にオフィスがあり、怪我や病気をした場合の病院での通訳サービスを行っている。日本人が常駐し日本語でOK。クロネコヤマトの宅配もやっている。
スキー・スノーボ−ド・スーツケース等の日本への宅配が可能である。

(3) ウィスラー・デリバリーサービス
 ホテルのルームサービスと同じ形態で、コンドミニアムの部屋に置いてあるデリバリーサービス・メニューから好きな料理を選んで注文できる。和食も沢山あるので、部屋から一歩も出ないでも不自由しない。怪我人・病人には非常にありがたい。

 実は、私はウィスラー滞在6日目の午後、転び方が悪くて膝の靱帯を痛めてしまった。悪い事に私は1人でウィスラーまでやってきたので怪我をしても助けてくれる相棒はいない。この時ばかりは海外1人旅の危険さを感じた。

  メディカルクリニックで膝パットを付けてもらってやっと歩けるようになったのではあるが、一時は悲惨な目にあった。上記(1)から(3)は私が必死で見つけたお助け所である。
スキーは楽しい。しかし、くれぐれも怪我にご注意を!

 
     
◇ その他、一般情報
  ◎ ツーリズム・ウィスラー
http://www.tourismwhistler.com
ウィスラーの一般情報の宝庫である。宿泊施設から夏・冬の各アクティビティ、ローカル情報までそろっている。

ウィスラー内のRCI加盟リゾートクラブ(一部抜粋)

◎ ウィスキジャック・ウィスラー
http://www.raintreevacationclub.com
RESORTS→Whiski Jack Whistler (17カ所あり)

◎ Shell Vacations Club at Mountainside Lodge
http://www.shellvacationsclub.com
SVC RESORTS→Canada(Mountainside Lodge)

◎ Vacation International Clock Tower
http://www.viresorts.com
Resorts→Clock Tower

◎ Club Intrawest-Whistler
http://www.clubintrawest.com
Where are the Resorts?→Whistler

◎ Crystal Lodge
http://www.crystal-lodge.com

◎ WorldMark Whistler Cascade Lodge
http://www.worldmarktheclub.com
Resort Gallery→Canada→Cascade Lodge

◎ Whistler Resort&Club
http://www.whistlerresortandclub.com


ウィスラービレッジ内の一般ホテル(5★ホテルのみ抜粋)

アフタースキーを楽しむならウィスラービレッジ内に宿をとるに限る。ホテルから一歩外へ出るとネオン輝くウィスラービレッジが楽しめる。

◎ ウエスティンリゾート&スパ・ウィスラー
http://www.westinwhistler.com

◎ ヒルトン・ウィスラー・リゾート&スパ
http://www.hiltonwhistler.com

◎ パンパシフィック・ウィスラー・マウンティンサイド
http://www.panpacific.com/whistlerMountainside/

アッパービレッジの一般ホテル(5★ホテルのみ抜粋)

高級ホテルで静かにスキーリゾートを楽しみたいのならアッパービレッジ内のホテルがお勧めである。

◎ フェアーモント・シャトーウィスラー
http://www.fairmont.com/whistler/

◎ フォーシーズンズ・ウィスラー
http://www.fourseasons.com/whistler/