さて、私の宿泊した「アンフィ・パレス・ホテル」(以下、パレスホテルと略記する)の歴史は古い。今から100年以上も前の1874年にオープンし、幾多変遷を経た後、1998年よりタイムシェアリゾートをスタート。同時に4つ星ホテルとしても営業している。
世界のRCI加盟リゾートが掲載されているディレクトリー英語版がある。500ページもある厚い本で世界中の加盟リゾート(抜粋)が写真入りで載っている。これを見ているだけで楽しくなる。しかも、予約さえ取れれば、どのリゾートも1週間3万円で滞在できる。海外旅行の夢がどんどん広がっていく。
この中で「王冠(クラウン)」の記号がついたリゾートがある。RCIが認定した最高級グレード「ゴールドクラウンリゾート」である。パレスホテルは2000年より毎年RCIゴールドクラウンリゾートとして認定されている。期待が高まる。
日本の加盟リゾートの中でも、ゴールドクラウンとして認定されているリゾートホテルがある。次の4カ所である。(2007年1月現在)
エクシブ鳴門サンクチュアリ・ヴィラ
エクシブ鳴門サンクチュアリ・ヴィラU
エクシブ軽井沢サンクチュアリ・ヴィラ
エクシブ京都八瀬離宮
東京ベイコートクラブ(2008年3月誕生予定)
上記施設の詳細はリゾートトラスト社のホームページ
(http://www.resorttrust.co.jp)参照
私はRCI海外交換を申し込む時は、いつも希望地区内にある数カ所のゴールドクラウンリゾートをリクエストしておく。せっかく海外のリゾートホテル・コンドミニアムに1週間も滞在するわけであるので、出来るだけグレードの高いリゾートに泊まりたい。よってゴールドクラウンを主にリクエストしておく。しかし、外れることが多い。今回、“幸運にも”リクエストが実現した。しかし、これには少々訳がある。
実は、私は紅葉の綺麗なスイスアルプスを楽しみたくて10月の第1週のパレスホテルをリクエストしておいた。元々スイスにはRCI加盟リゾートは少なく、ミューレンにはゴールドクラウンのパレスホテルしかない。よって、予約が取れなかったら終わりである。取れたらスイスに行く。そんな自由な構えで気長に待っていたのである。
RCI事務局からの返事は予想通り×、しかし、日程を2週間後にずらせばOKという返事であった。少々迷ったがOKを出し、10月の第4週の1週間、パレスホテルに滞在した。
季節はまさに晩秋、7割がた紅葉は終わり、観光客もまばらであった。ミューレンの村の土産物店やレストランも半分くらい閉鎖され寂しい風情である。パレスホテルでは10月の第4週からオフシーズンに入る。だから交換が成立したのではないか?と私は推測する。
1週間3万円のRCI海外リゾート交換は非常に利用価値のあるシステムだと思う。しかし、過大な期待を持つと失望するかもしれない。RCIはあくまでもリゾートの交換なので、トップシーズンのゴールドクラウンをリクエストしても実現の可能性は少ない。人気のあるリゾートはそもそもそこのオーナー自らが権利を消化してしまい、交換に出さないからである。よって、時期をずらすか、特定リゾートにこだわることをあきらめるか、等、何かを犠牲にする必要がある。さらに、いつ交換成立が確定するか分からない。これでは忙しい社会人にとっては利用価値は低い。
それでも、1週間3万円の海外リゾート交換は素晴らしいシステムだと思う。特に、退職した熟年世代、とりわけ海外旅行が好きな人であれば、有り余る時間を有効活用するのに最適な方法になるのでは?
日本でのRCI交換は基本的に「早く申し込んだ者」順に交換が成立する。よって、「時期をあまり限定せず、世界中の行きたい地区を前もってリクエストしておき、交換が成立したら旅に出かける」こんなことも可能である。まさに、退職者の特権。長年、真面目に働いてきた自分へのご褒美に海外リゾート交換、如何ですか? |