@ 出発は全日空の「ANAラウンジ」から  
     
A エアカナダのビジネスクラスはプライベート・ベッド  
     
B バンクーバーからトロントへ  
     
C トロントからカンクンへ  
     
D カリブ海に別れを告げトロントへ  
     
E カナディアン・ロッキーを越えてバンクーバーへ  
     
F そして、成田への最終フライト  
     
G スターアライアンス特典マイル数の改悪について  
     
     
@ 出発は全日空の「ANAラウンジ」から
  私は、2009年の1月、エア・カナダのビジネスクラスに乗って、メキシコのカンクンまで行ってきた。成田からバンクーバー、トロントを経由してカンクンまで、全線・往復ビジネスクラスである。ただし、今回もユナイテッド・マイレージの特典旅行を利用した。必要マイル数は9万マイル。ユナイテッド・マイレージの場合、特典マイル数さえ貯まっていれば、スターアライアンスのどの飛行機にも無料で乗れる。よって、今回はエアカナダのビジネスクラスにしてみた。

日本からカンクンまでエアカナダの格安ビジネスのチケットを購入しようとすると60万円以上かかる。私が支払った代金は税金・手数料含めて8830円のみである。ユナイテッド・マイレージの特典旅行では燃油サーチャージ代も無料という太っ腹である。これだから、マイラー(マイルを熱心に集めている人達の俗称)は止められない。

2009年1月30日(金)午後2:50、成田空港エアカナダのビジネスクラス・チェックインカウンター(写真1)に行く。搭乗客の長い列はなく速やかに手続きを済ませ、ラウンジに向かう。エアカナダはスターアライアンスメンバーなので、ビジネスクラスの乗客は全日空のビジネスラウンジ「ANAラウンジ」(写真2)が利用できる。

ANAラウンジははじめての利用なので、まずはラウンジ探検をする。まずは誰もいないバーカウンター(写真3)。酒が飲めればここで1人で座り、若くて綺麗なお姉さんにカクテルを作ってもらい……。想像力は膨らむ。長い飲み物カウンター(写真4)には各種コーヒー、紅茶、ジュース、ビール、ワイン等、飲み物が充実している。アルコール好きの人には味比べができる日本酒、洋酒コーナー(写真5)もある。酒が飲めれば全種類試してみるのであるが……。残念!

飲み物カウンターの反対側には各種軽食コーナーがある。サンドイッチとヨーグルト、クロワッサン、ベーグル等(写真6)。アメリカ・シアトルのスープ専門店「チャウダーズ」のスープ2種、「ガーデンベジタブル」と「シアトル・マッシュルームビスク」も置いてある。そして、日本人にはうれしい「いなり寿司」と「のりまき寿司」(写真7)。写真には撮らなかったが、JRの駅のそば・うどん屋さん並の「ヌードル・バー」もあり、注文すれば、その場で温かいそば、うどんを作ってもらえる。いいにおいがしているが、ここで食べたらせっかくの機内食がまずくなるのでパス。

ラウンジ内では無料でインターネット接続可能(無線・有線共)で、常設パソコンもある。パソコン持参でなくても、ここで気楽にWebサイトが見れる。シャワールーム(写真8写真9)も完備されているので、試しに使ってみた。ピカピカに磨かれたガラス、ほどよい広さの脱衣場所とシャワーブース。タオルをはじめアメニティ類は全部そろっているので何も持たなくてもいい。たいして時間はかからないがシャワー効果は抜群である。

シャワーを浴びて心身共にすっきりしてから、少しだけ腹ごしらえをする。もちもちのベーグルに「チャウダーズ」のスープ2種はおいしかった。本当は色々物色してみたいところであるが、本日の機内の「豪華ディナー」のためにお腹を減らしておく。それにしても実に気分がいい。今回も1人旅であるが、全く淋しさは感じない。フライトの時間までANAラウンジ(写真10)で新聞・雑誌を読み、これからはじまる旅への思いを巡らせながら優雅に過ごす。やはり、空港内のビジネスラウンジは快適空間である。
 
     
A エアカナダのビジネスクラスはプライベート・ベッド
  本日の機種はボーイングの777。座席配置はビジネス1−2−1の横4席、エコノミー3−3−3の横9席。この差は実に大きい。さらに、エアカナダはファーストクラスがない2クラス制なので通常の国際線ビジネスクラスは「エグゼクティブ・ファーストクラス(以下、従来通りビジネスクラスと記入)」となり、その座席は「エグゼクティブ・ファースト・スィート」と呼ばれる。何とも大げさな命名であるが、さて、その座り心地は?

ビジネスクラスの座席(写真11)は全て通路に面している。私の席は2A、前から2列目の窓側かつ通路側。座席の両側は高い仕切で囲まれている(写真12)ので、個室感覚抜群である。まずは、座席の動かし方を試してみる。zzzの表示ボタンを押し続けると全長191p、肩幅79pのフルフラットベッド(写真13)が出来上がる。その後、各種ボタンを操作することによって、頭の角度から、背中、腰、太股、ふくらはぎまで、微妙に角度が調整でき、自分の好きなスタイル(角度)に設定できる。狭い機内ではあるが個室ルームに近い。

12インチのタッチスクリーン式テレビは見やすくて、操作も簡単である。オーディオ・ジャックに私の愛用のボーズ社のヘッドフォンを差し込めば高音質の音楽が楽しめる。参考までに、座席に備えてあった説明書(写真14)をもらってきてデジカメで取ってみた。それにしても実に素晴らしいビジネスクラスの座席である。新ビジネスクラスを誕生させたエアカナダに拍手!

1つだけ気になったのが、2Aの私の席から2B席が丸見えになることである。2B席の人が座席を倒せばいいが、起きあがれば顔が見えてしまう。見られるのが嫌な人は窓側の席をリクエストした方がいい。

さて、水平飛行の後、軽いドリンクとおつまみを味わいながら、本日のディナーのメニューをじっくり見る。ビジネスクラスの大きな楽しみの1つは、食事である。さて、今回はどんなサプライズがあるか?期待が高まる。メインは3種類から選択できる。私は通常は洋食にするのであるが、今回は「懐石風和食」を選んでみた。これが大正解であった。

@前菜、小鉢(写真15
「焼豚、烏賊鳴門巻き、海老湯葉巻き、小鉢、季節の麺」
少量・多品種で料亭の懐石料理の雰囲気を持っており見た目も美しい。食欲をそそる。食べてみるとうまい。Good.
Aメイン「牛フィレ肉ステーキ、照り焼きソース」(写真16
肉の量もほどほどあり、全部おいしく頂いた。Very Good。
Bチーズとクラッカー(写真17
チーズ3種(カマンベール、チェダー、エメンタール)とフルーツを味わう。酒が飲めれば、ワインとチーズの絶妙な味が楽しめるのに……。
Cデザート(写真18
「チーズムース」か「新鮮な果物」からの選択で、私はチーズムースを選択。甘さ控えめで上品な味わいのあるムースである。コーヒーとの相性も抜群。かなり満足度高い夕食だった。

ここらで、ちょっとトイレへ。ビジネス専用化粧室にはアメニティセットもある。機内は乾燥するので、手を洗った後にクリームを手や顔に塗ると肌がしっとりとしていい感じになる。

「食事の後、好きな角度に座席を倒してリラックスできる」

これがビジネスクラスの最大の特徴である。軽くリクライニングして読書したり、映画を見たり、日記を書いたり、そして、眠くなればフラットベッド(写真19)にして寝る。大きめの枕に頭を沈め、薄手の羽毛ふとんをかぶれば、まさにベッドルームである。成田からバンクーバーまで約8時間。途中でお腹がすけばセルフサービスのバーカウンター(写真20)で飲食もできる。

ベッドでうとうとしたと思ったらもう朝食タイム(写真21)である。ジュース、フルーツ盛り合わせ、ヨーグルト、パン。メインは2種類からの選択で、私は「オムレツ」にした。日本時間では深夜タイムなので、かなり重い朝食である。半分くらい残す。

約8時間のフライトの後、予定時刻どうりバンクーバー国際空港に到着。現地時間1月30日(金)午前8:50。時間が逆転し、過去にもどった。
 
     
B バンクーバーからトロントへ
  バンクーバーで入国手続きを済ませ、カナダの国内線ターミナルへ移動する。外は明るいが私の体は深夜タイムなので、非常に眠い。バンクーバーでのトランジットの時間は2時間以上ある。こんな時、足を投げ出してゆっくりくつろげるビジネスラウンジはありがたい。早速、エアカナダの「メープルリーフ・ラウンジ」(写真22)に行く。ラウンジでは朝食用に軽い食べ物も用意されているが、何も食べずに体と頭を休めるだけにする。トロントへの機内でも食事が出るので、それまでお腹をすかしておく訳である。

バンクーバーからトロントへは成田からと同じ飛行機の同じ座席に乗って飛び立つ。この便は本来はトロント直行便だからである。よって、成田出発の時に受け取った搭乗券の半券は絶対に無くしてはいけない。これがないとトロントに行けない。

再びボーイング777の機内(写真23)に乗り込む。使い方をマスターしたビジネスシート、すぐに自分のお気に入りの角度に座席を調整してくつろぐ。それにしても眠い。朝と夜が完全に逆転しているので、このままでは頭痛になりそうである。座席を倒して出発まで仮眠する。

バンクーバー出発。遠くに雪をかぶった「グラウス山」が見える。昔、私はグラウス山の山頂からヘリコプターに乗って周辺の山々を遊覧観光したことがある。眼下に「スタンレーパーク」と「ダウンタウン」(写真24)が見える。毎年5月に行われるバンクーバーマラソンはダウンタウンのBCプレイスから出発してスタンレーパーク、ライオンズ・ゲート・ブリッジ、ノースバンクーバーと回ってBCプレイスにもどってくる。私は過去3回バンクーバーマラソンに参加した。ただし、いずれもハーフマラソンである。

眼下に見える大きな川(写真25)が「フレ−ザー川」で、毎年、秋になると鮭の大群が遡上する。バンクーバーは私の最初の海外旅行地で思い出が多い。飛行機は速い。あっという間にカナディアン・ロッキー(写真26)の上を通り過ぎていく。バンフ国立公園、ヨーホ国立公園、ジャスパー国立公園等、3000mを超す巨大な山々と氷河は必見である。私は若かった時は山が好きで登山に夢中であったが、今は「海」に転向してしまった。年をとると暖かいビーチリゾートがいい。

ロッキー山脈を眺めていたら食事がはじまった。前菜も2種類あり、私はベジタリアン(写真27)を選択。青菜の上に冷製のなす、きゅうり、等があり、暖かいパンと共に食べる。うまい。メインも2種類からの選択で私は「パスタ」(写真28)にした。トマトベースでおいしかったのであるが、体調管理のため半分以上残す。

食事の後は座席をベッドにしてトロントまで熟睡である。バンクーバーからトロントまでの飛行時間は約4時間。私の頭と体は深夜時間帯なので、この数時間のベッドタイムは本当にありがたい。

現地時間の夕方6時30分、トロント国際空港に到着。この日はトロント・マリオット・エアポートホテル(写真29)に泊まる。ルームチャージ110C$(カナダドル)。税・サ込みで約125C$。1C$=約75円として約9400円。カナダドルが120円台から70円台へと、2007年のピークから40%ほど下落しているので助かる。円高メリット大!快適なキングベット(写真30)を独り占めして、ぐっすり朝まで眠る。
 
     
C トロントからカンクンへ
  朝6時には起きて、ホテルの無料シャトルバスでトロント国際空港(写真31)に急ぐ。土曜日の朝なので空港では朝早くから大勢の旅行客が列をなしてチェックインしている。しかし、ビジネスカウンターはすいているので、ほとんど待ち時間なしでチェックインを済ませる。この違いは大きい!

そして、「朝食は空港ラウンジで」

これが私の作戦である。安くて、快適で、安全。急いでメープルリーフ・ラウンジ(写真32)に行く。ラウンジ内にはもう既に多くの客がいる。しかし、トロントの国際線ターミナルのラウンジはかなり広いので空席は沢山ある。

軽食・飲み物カウンター(写真33)を見て回り、どんなメニューがあるか物色する。これが楽しい。しかし、種類は少なく、コンチネンタル・ブレックファーストメニューである。大型のトースターでパンを焼いて、軽めの自己流朝食にする。

カンクン行きボーイング767に乗り込む。座席配置はビジネス(写真34)1-1-1の横3列、エコノミーは2-3-2の横7列。特にA席(写真35)とB・C席との間に高い仕切があり、A席は文字通り個室(誰からも見られない)になる。私の席は1A。最前列窓側、プライベートルームでカンクンまでのフライトを楽しむことにする。エアカナダさん、なかなかやってくれますね。拍手!

太平洋を越える日本・アジア路線や大西洋を越えるヨーロッパ路線は長距離でドル箱なので、新機種・新ビジネスクラス導入も早い。しかし、メキシコ(カンクン)路線も新ビジネスだったのは私にとっては予想外のプレゼントである。恐らく冬場のカンクン路線もドル箱なんであろう。

驚いたことに、「成田→バンクーバー→トロント→カンクン」と行き3回、帰り3回の合計6回も新ビジネスクラスに乗ったのであるが、全線全席満席であった。よって、この時期(2月上旬)にエアカナダのビジネスクラスを特典旅行で搭乗する場合は、相当早くから予約する必要がある。私は旅行の半年前、2008年の8月に申し込んだ。

1月31日(土)AC1254便は定刻通り、朝8時55分、トロント空港を離陸し、一路南へ向かう。眼下には雪のトロント郊外(写真36)が見える。いかにも寒そう。昨夜は良く眠れたし、時差も解消されたので心身共に快調。非常に気分良く機内の朝食を食べる。

まずは、トマトジュース、新鮮なフルーツ、暖かいパン(写真37)、そして、熱々のコーヒー。メインは2種類からの選択で私は「パンケーキ、ソーセージ添え」(写真38)を選ぶ。パンケーキの中に干しぶどうやクリームがいっぱい入っていて甘い。おいしかったが、少しくどかったので半分残す。

トロントからカンクンまでの飛行時間は約4時間。せっかくなので、ベッドルーム(写真39)を作って仮眠する。この姿勢でボーズ社のヘッドフォンを使って音楽を聴いていると、「自分が飛行機に乗っている」ことを忘れてしまう。いつも狭いエコノミー席で長時間我慢している私としては「革命的、超快適」空間である。

朝食後、ベッドでうとうとしたり、新聞を読んだりしているうちに、早くもカンクン上空に来た。珊瑚礁に彩られたカリブ海(写真40)は不思議な色をしている。透明なブルー、薄いブルー、そして、濃いブルー。青い海が太陽の光によって刻々変化する。寒い北の大地、カナダ(トロント)からひとっ飛びで陽光溢れる常夏の楽園「カリブ」に来れる。

カンクン国際空港にほぼ予定時刻(12:00)に到着。このようにして成田からの、長い長いフライトが終了した。実フライト時間は16時間を超え、トランジットを含めると2日間かかったが、全行程を通して誠に快適な空の旅であった。

その後、私はカンクンの南にあるリビエラ・マヤのリゾートホテルで1週間滞在、さらに、コスメル島に渡り、昨年泊まったリゾートホテルに1週間滞在して、ビーチリゾートを満喫した。
 
     
D カリブ海に別れを告げトロントへ
  本日のフライトは、カンクン13時20分発、エアカナダ1255便。機種はボーイング767で、ビジネスクラスの座席配置は1-1-1横3列。往路と同じ新ビジネスクラスである。

カンクンのラウンジ(スターアライアンス系)(写真41)は狭い。もうお客が沢山いて写真も撮りづらい。とりあえずテーブル席を確保してラウンジ内を観察する。バーカウンター内のお姉さんに飲み物を注文し、ごく軽い自己流ランチ(写真42)を作って腹ごしらえをする。ラウンジでしっかり食べてしまうと機内の食事がまずくなる。機内食のためには空腹が最良のスパイスになる。

カンクン国際空港出発。天気は晴れ。眼下にカンクンのホテルゾーン(写真43)が見える。飛行機は徐々に高度を上げていき、それにつれて、カンクン空港からホテルゾーン、そしてリビエラ・マヤ方面へと、視界が広がってくる。珊瑚礁に囲まれたユカタン半島と青いカリブ海が美しい。飛行機は左旋回しホテルゾーンの先端(写真44)を通過する。日本人旅行客に人気のある「フィエスタアメリカーナ・グランドホテル」、私が以前泊まった「NHクリスタル・ホテル」がはっきり見える。カンクンの北には、「イスラ・ムヘーレス」や「イスラ・コントイ」という珊瑚礁で囲まれた島々があり、上空から見る景色は飽きない。しばらくすると青いカリブ海と青い空が一体(写真45)になり、飛行機はユカタン半島を離れる。

「さらば、メキシコ、また会う日まで!」

どうやら私はカリブ海に恋をしたようである。

夢中で外の景色の写真を撮ったり眺めたりしている間に、飛行機は水平飛行に入り、食事がはじまった。ランチタイムなので、ボリューム満点の牛フィレ肉のステーキ(写真46)が出てきた。ポテト、チーズ、野菜の付け合わせもおいしく、全部食べた。Very Good デザートはチョコレート1個(写真47)。でも、充分満足のいくランチであった。チョコレートをかじりながらブラックコーヒーのほろ苦さわ味わう。

トロントまで約4時間。それほど眠たくはないのだが、ベッドルームを作ってくつろぐ。音楽を聴いたり、仮眠したり、起きあがって読書したり…… 新ビジネスクラスはあまりにも快適で、すぐ時間がたってしまう。もう、トロントである。もっと乗っていたい……。 現地時間の夕方6時30分頃、トロント国際空港に到着。この日は「ルネッサンス・トロント・エアポートホテル」(写真48)に泊まる。ルームチャージ110C$(カナダドル)。税・サ込みで約125C$。1C$=約75円として約9400円。カナダのホテル代金は冬期は激安だが、夏期には倍以上に値上がりする。快適なキングベットを独り占めして、ぐっすり朝まで眠る。
 
     
E カナディアン・ロッキーを越えてバンクーバーへ
  朝6時には起きて、ホテルの無料シャトルバスでトロント空港に急ぐ。いつものように「朝食は空港ラウンジで」、急いでメープルリーフ・ラウンジに行く。空港ラウンジは各ターミナルにあり、規模も雰囲気も違う。トロントからバンクーバーに出発するラウンジ(写真49)は素晴らしい。ラウンジの規模は大きく、ターミナル4階の東側を独占している。いくつもある窓側の席からはトロントのダウンタウンも見える。今は午前7時と早く、お客は少ない。好きな席に陣取ってラウンジ内を探検する。

トロント空港のビジネスラウンジだけあってパソコン・ネット環境は整っている。パソコン常設のブース(写真50)も沢山あるので、とりあえずネットで最新情報はチェックできる。今朝は起きてすぐホテルを出たので、ラウンジでシャワーを浴びることにする。小綺麗なシャワールーム(写真51)、本日のフライトは朝8時30分。ホテルでぐずぐずしていると乗り遅れることもある。よって、早めに空港に来てラウンジでゆっくりするのである。シャワーを浴びてすっきり!

シャワーの後は朝食である。飲食物のカウンターから適当に物色してくる。しかし、種類は少なくコンチネンタル・ブレックファーストである。成田までの長いフライトと豊富な機内食のため、軽い自己流朝食にする。

バンクーバー経由成田行きボーイング777に乗り込む。座席は6A。何回も乗って使い慣れた新ビジネスシートである。眼下には雪におおわれたカナダの大平原(写真52)が見える。気流の関係でトロントからバンクーバーまで約5時間(来るときは4時間)かかる。ラッキー?(1時間多い分だけ楽しめる)

機内の朝食は、フルーツ盛り合わせ(写真53)から。メインは2種類からの選択で、私はオーソドックスに「オムレツ」(写真54)にした。熱々のオムレツ、じゃがいも、ベーコンの付け合わせもうまい。デザート(写真55)はアイスクリームに大きめのクッキー2種、そして、コーヒー。朝食後のデザートにしてはしっかりしている。満足のいく食事だった。

食後はいつものようにベッドを作って自由に休み、大いに空の旅を楽しむ。早くも、眼下にカナディアン・ロッキーが見えてくる。カメラを構えて窓に張り付く。次々とロッキー山脈(写真56)の絶景が目の前に展開する。飛行機は速い。すぐにロッキー山脈を飛び越えてカナダ西海岸のバンクーバー(写真57)に近づく。現地時間、午前10時30分、バンクー国際空港(写真58)到着。フライト時間は5時間あり、随分時間がかかったような気がするが、時差が3時間あるので、現地時間では2時間しかたっていないことになる。成田までの長いフライトはまだまだ続く。
 
     
F そして、成田への最終フライト
  トロントからバンクーバーまではカナダ国内線なので、到着後、国際線ターミナルに移動し出国のセキュリティーを通ってメープルリーフラウンジ(写真59)に行く。バンクーバーの国際線ラウンジなのでもっと規模が大きいかと思ったが、意外と狭く、また、非常に込んでいた。少々、興ざめである。とりあえず、窓側のテーブル席を確保し、訳の分からない軽食メニュー(写真60)を作る。リンゴジュース、野菜スープ、生野菜盛り合わせ、クラッカー、クッキー

本日のフライトは12時30分バンクーバー発、成田行きAC01便。機種はボーイング777(写真61)。座席はトロントからと同じ6A。優先搭乗して機内に乗り込む。B777のビジネスクラスは1列から6列(4人×6列=24人)までで1つの部屋になっており、非常に落ち着いた雰囲気がする。何回乗っても快適な座席である。日本まで最後のフライトを楽しもう。

本日の食事は洋食にする。前菜2種類からの選択で私は「ベジタリアン」(写真62)にした。野菜のグリルの上にゴートチーズが乗っている。バルサミコ風味のいちじくのたれにつけて食べる。うまい。合格! 洋食のメインは2種類からの選択で私は「舌平目のほうれん草詰め」(写真63)にした。舌平目はまずまずの味であったが、ご飯(ジャスミンライス)がダメ。前菜も含めて、「懐石風和食」の方がはるかにいい。メインの後は、チーズ盛り合わせとクラッカー(写真64)クリームブリチーズ、チェダーチーズ、ミルクチーズ。クラッカーに乗せて食べると結構うまい。締めくくりはデザート(写真65)とコーヒー。チョコレートトリュフケーキの上に金粉がかかっていた。高級感あり、味もGood。

ここらでトイレに行き、リラックス体勢に入る。昼間のフライトなので眠たくはないが、いつものように座席を好きな角度に倒して、読書、日記、映画、音楽、等を楽しむ。眠たくなればベッドルームにして仮眠する。あーあ、極楽!これが飛行機の中か?

偏西風の影響で成田・バンクーバーの飛行時間が、行きは約8時間、帰りは約9時間30分。帰りは1時間30分長く楽しめる。ラッキー? 成田到着前の朝食(写真66)。まずは、オレンジジュースに新鮮な果物とパン。メインは3種類からの選択で、私は「野菜のローストのオープンラヴィオリ」(写真67)にした。正直、あまりおいしくなかった。ハズレ。

長いフライトの後、B777は成田国際空港に到着。日本時間午後3時40分。このようにして私のカンクンへの長い長い空の旅は終わった。全行程を通して誠に快適に過ごすことができたエアカナダ・新ビジネスクラスに感謝する。
 
     
G スターアライアンス特典マイル数の改悪について
  スターアライアンス特典マイルが大幅に変更された。2009年1月発券分からの適用なので、今後はすべて新マイル数になる。

これは私にとっては大改悪である。例えば、日本から北アメリカ・カリブ諸国までの特典旅行に必要なマイル数がビジネス(9万マイル→12万マイル)ファースト(12万マイル→13.5万マイル)に変更された。日本からヨーロッパも、ビジネス(10.5万マイル→12万マイル)ファースト(14万マイル→16万マイル)になった。

特に日本から北アメリカ・カリブ諸国ビジネスの3万マイルアップがきつい。何だか狙い撃ちされた気がする。航空会社の苦しい経営からすれば止む終えない措置かもしれないが、マイラーの熱意を冷ます改悪である。

日本からアメリカ西海岸まで往復しても1万マイル程度しかならない。ボーナルマイルを除けば12往復してやっとアメリカへの特典(ビジネス)旅行が実現する。

無料ビジネスへの道、険し!

参考までに、新しい特典チャートを表記しておく。

◎ユナイテッド・セーバー/スターアライアンス新特典チャート
日本から(1名利用、往復旅行/必要マイル、2009年1月発券より)
  エコノミー ビジネス ファースト
日本国内
15,000
-
-
北アジア
25,000
40,000
55,000
南アジア
40,000
60,000
80,000
南アジア(全旅程ユナイテッド航空の場合)
20,000
30,000
40,000
ハワイ
45,000
65,000
95,000
北アメリカ (ハワイを除く)
65,000
120,000
135,000
カリブ諸国
65,000
120,000
135,000
中央アメリカ
65,000
125,000
160,000
南アメリカ
95,000
140,000
180,000
ヨーロッパ
80,000
120,000
160,000
ヨーロッパ(北アメリカ経由)
90,000
135,000
170,000
中央アジア
50,000
80,000
110,000
オーストラリア /ニュージーランド
50,000
80,000
110,000
オセアニア
70,000
90,000
120,000
中東
60,000
90,000
120,000
中東(北アメリカ経由)
90,000
135,000
175,000
アフリカ
80,000
100,000
120,000

詳しくはユナイテッド航空のホームページ(マイレージ・プラス)を参照。
http://www.unitedairlines.co.jp/jsp/ja/mileageplus/index.jsp

                                        (2009年4月 掲載)